第3回プチさいたまの会が10月26日(月)に浦和コミュニティセンターで開かれ、台風の余波の雨が降る中でしたが、29名の会員が集まりました。



今回は中川節子先生(70文日)のご指導による絵手紙制作と熊谷ミニ支部のKさんによる「俳句―私の場合」というショートスピーチでした。

まず絵手紙制作ですが、3部構成です。すなわち①雅印の篆刻 ②葉書に漢字一文字を書いてみる ③絵手紙を書く。

①の雅印の篆刻は消しゴムに彫ります。不思議な方法で判子屋さんのような裏返しの字が彫れました。

②の漢字一文字書きは絵手紙を書くためのウオームアップのようなものでしょうか。墨をつけた割り箸を包丁持ちにして大きく動かし、皆なかなか味わいのある字が書けました。

③いよいよ本番の絵手紙制作です。画材として蒲萄・柿・栗・林檎・ピーマンなどが用意され、各自好きなものを描き始めました。輪郭は割り箸に墨をつけて描き、着色は筆に顔彩をなじませて描きます。経験者は上手に、私など初心者もそれなりに上手そうに描きあがりました。スペースに短い文を添え、さらに朱で雅印を押すと一段と絵が映えます。

中川先生は中学の先生をしておられただけあって、指導のなさり方が非常に分かり易く、段取りもよろしく、従って私たちの作品も魔法にかかったように仕上がり、楽しい1時間50分でした。




20分ほどのティータイムの後、Kさんの俳句のお話が始まりました。お話の概要は次のようなものでした。

●なぜ五七五調か。
日本人は五七五調のDNAを持っている。従ってキャッチコピーにも五七五がよく使われている。但し俳句との差は季語がないこと。
●次にKさんが俳句を始められたきっかけについて。 
ご主人のご両親の介護を長くなさり、つらい気持ちのはけ口として俳句を詠み、それによって救われた。そして地元での句会参加を経たあと、黒田杏子氏主催の女子大の白塔句会に入会。会員の中には三笠宮様もおられる。
●最後にぜひ伝えたいこと。 
俳句は一人ででも作り楽しむことが出来るが、やはり俳句の醍醐味は句会にある。そこでは一期一会を心に、自分の心を俳句という短詩型にまとめ、お互いに示しあい、相手の心を鑑賞し合う。また句会では肩書き・性・年齢などの差別がない。ただその座にある仲間たちの胸に問いかけ、そしてその人の本当の人格に出会える。

Kさんのしっとりしたお話に心を打たれながら、和気藹々のうちに会は終わりました。荒れ模様の外の天候のことも忘れ、同窓生であり、しかも近隣に住む者同士という絆を強く感じた半日でした。(NH)

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